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福田 航大; 山根 祐一
Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet), 9 Pages, 2023/10
1970年英国Windscale Worksにて発生した臨界事故を対象に、過去の検討で報告されている"エマルジョン生成"や"水溶液流入による反応度増加"の傾向を、溶液の流動を詳細に考慮したうえで確認することを目的としたマルチフィジックス解析を行った。CFD計算ツールボックスOpenFOAMの混相流ソルバを用いて得られた物質配置の経時変化を使用して連続エネルギーモンテカルロ中性子輸送計算コードMVP3.0により反応度の経時変化を求めた。解析を行うために、OpenFOAMとMVP3.0間のデータ移動・変換を行うインターフェイスプログラムの開発も行った。実際に事故が発生したとされている移送容器を模擬した体系において、核分裂による発熱を考慮せず、溶液の流動並びに流動に起因する反応度変化を計算した結果、"エマルジョン生成"や"水溶液流入による反応度増加"の傾向を確認することができた。また、解析体系の解像度が結果に与える影響についても考察を行った。
永井 晴康
シビアアクシデント時の核分裂生成物挙動, p.112 - 116, 2021/05
福島第一原子力発電所事故による環境影響や公衆の被ばく線量を評価することを目的に、大気拡散シミュレーションを活用して放射性物質の大気中への放出量(ソースターム)の推定と拡散状況の解明が行われている。ここでは、日本原子力研究開発機構により、事故後早期から今日に至るまで実施されてきた研究を中心に、ソースターム推定の概要、事故進展と大気拡散過程、解析の課題と今後の展開について解説する。ソースタームの推定は、大気拡散シミュレーションを用いて、環境モニタリングデータから逆推定することでI-131とCs-137の放出率の時間推移を求めた。この推定値を用いた大気拡散シミュレーションは、測定された大気中濃度の時間変化と地表沈着量分布を良好に再現し、住民の避難行動パターンと組み合わせた線量推計に活用された。また、大気中に放出された放射性物質の大気拡散により、どのように大気拡散し陸域の汚染が生じたかを明らかにした。しかし、環境データからの逆解析には核種組成と化学形の情報が不足することに起因する不確かさがあるという課題があり、今後過酷事故解析と融合することで、ソースターム推定のさらなる精緻化が期待される。
吉川 信治
JAEA-Technology 2019-024, 22 Pages, 2020/03
複雑な現象のシミュレーションソフトウェアの結果は膨大なテキストファイルとして出力されることが多い。この場合、計算機内で再現されている現象の全体像をユーザーが把握することは困難である。本報告書は、軽水炉の過酷事故解析コードであるRELAP/SCDAPSIM、及びMELCORのテキスト出力ファイルを読み込んで、解析結果をユーザーが容易に把握できる情報を表示するポストプロセッサを製作する上で獲得したノウハウを、他分野のシミュレーションコードにも適用できるようまとめたものである。
中村 誠; 飛田 健次; 染谷 洋二; 谷川 尚; Gulden, W.*; 坂本 宜照; 荒木 隆夫*; 渡邊 和仁*; 松宮 壽人*; 石井 響子*; et al.
Plasma and Fusion Research (Internet), 9, p.1405139_1 - 1405139_11, 2014/10
水冷却核融合原型炉の安全性研究における重要側面について報告する。水冷却原型炉の内的ハザード(つまり放射性物質のインベントリ、これらを可動化するエネルギー、事故の起因事象と事故シナリオ)の分析を行った。第一壁/ブランケット冷却ループのエンタルピー、崩壊熱、ベリリウム-水蒸気反応で発生しうる化学反応エネルギーにとりわけ留意する必要があることを指摘した。第一壁/ブランケット冷却ループの真空容器外破断を定量的に解析した。この事象に対する核融合炉建屋の健全性について議論した。
柳原 敏
デコミッショニング技報, (28), p.2 - 9, 2003/10
欧米の原子力先進国ではさまざまな原子力施設の廃止措置活動が進められている。このような状況を背景に、OECD/NEAでは廃止措置に関するさまざまな課題を取り上げ、課題解決に向けた検討を進めている。廃止措置プロジェクトに関する科学技術情報交換協力計画では、廃止措置プロジェクトの技術課題を中心に情報交換が行われ、廃止措置と解体に関する作業部会では、廃止措置の規制,廃止措置作業の実施,技術開発に関する検討が行われている。また、廃止措置費用の評価,規制の経験に関する検討が行われ報告書が公開されている。このようなOECD/NEAの活動はわが国の原子力施設の廃止措置を安全で効率的に実施するうえで有用である。本報告はOECD/NEAの廃止措置に関する最近の活動状況をまとめたものである。
藤田 朋子
JNC TN9400 2000-038, 98 Pages, 2000/04
実用化戦略調査研究の一環として、有力な候補プラントの1つであるナトリウム冷却MOX燃料大型炉心について、再臨界回避方策の評価を実施した。実証炉の炉心崩壊事故解析等による従来の知見から、流量低下型事象時に炉停止に失敗し、大規模な溶融燃料プールが形成されて初めて、径方向揺動等による燃料の移動集中が生じ、厳しい即発臨界現象に至る可能性があることが分かっている。再臨界の可能性を排除するために、炉心物質の再配置を制御するCMR(Controlled Material Relocation)概念に基づいた再臨界回避方策の候補として、内部ダクト付き集合体、LAB(下部軸ブランケット)一部削除型集合体が提案されている。これらの方策についてSIMMER-IIIコードを用いた予備解析を実施し、CMR有効性の比較検討を行った。検討した候補のうち、内部ダクト付き集合体が最も燃料流出が早く、再臨界回避方策として有力である見通しを得た。LAB一部削除集合体でも、若干燃料流出は遅くなるが有望な候補である。しかしながら、中央ピンにUAB(上部軸ブランケット)を残す場合は、炉心下方でのFCIによって炉心燃料領域内に燃料が再流入するため、炉心性能へ著しい影響を与えない限り、中央ピンのUABも削除する方が良い。中央ピンの燃料軸長の長短が燃料流出挙動に与える影響は小さく、むしろUAB有無の影響が重要である。
小瀬 裕男*; 高瀬 和之; 秋本 肇
JAERI-Research 99-075, p.95 - 0, 2000/01
核融合実験炉における熱流動に関連する異常事象としては、真空容器内冷却材侵入事象(ICE: Ingress-of-Coolant Event)と真空境界破断事象(LOVA: Loss-of-Vacuum Event)が考えられる。これらICE及びLOVA事象下における熱流動特性を定量的に評価するためにICE/LOVA統合試験装置が計画されている。本研究は、ICE/LOVA統合試験装置の建設前に、ICE事象下における伝熱流動特性を軽水炉の熱流動安全性評価解析のために開発されたTRAC-PF1コードを使って数値予測した。
玉越 武*; 渡邉 憲夫; 平野 雅司
JAERI-Data/Code 98-037, 193 Pages, 1998/11
商用BWRで実際に起きた事故・故障事例の解析や複数の炉に共通する安全問題の解析等に適用することを目的として、電気出力110万kW級BWRを解析対象とした熱水力解析コードTRAC-BF1用入力データを作成した。本報告書は、作成した入力データの内容を記述するとともに、その適用性と問題点を検討するために実施した計算の結果についてとりまとめたものである。入力データの作成に際しては、国内の複数のBWRの設置許可申請書、米国におけるBWRの最終安全解析書及びその他の公開文献を参照した。したがって、解析対象炉は特定のBWRではなく、いわば仮想的なものである。
Lund
PNC TN3410 98-002, 34 Pages, 1998/01
ふげん版モジュール型事故解析プログラム(MAAP/Fugen)の新たに改善されたグラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)が開発され、実際にふげんで利用された。新しいインターフェイスは、既存のMAAPのGUI-MAAP/FUGEN/GRAAPH- の上位版である(このインターフェイスが、GRAAPHのすべての機能を有し、加えていくつかの新機能を提案しているという意味で)。MAAP-PICASSOと名付けられた新しいインターフェイスは、ノルウェーエネルギー技術研究所/OECDハルデン・リアクター・プロジェクトによって開発されたPicasso-3の技術を基盤にしている。MAAP-PICASSOとMAAP-FUGEN-GRAAPHのGUIの主な違いは、MAAP-PICASSOのGUIが数値シミュレータから完全に分離していることである。このことは、GUIの向上、外部ソフトウェアや他との接続、そしてユーザーとの親和性を考えると、さらに高い自由度を与える。また、2バイト文字セット-すなわち日本語文字のテクストを表現する技術も含んでいる。MAAP/GRAAPHに与えられるグラフィカルプラント情報をPicassoプログラミング言語で自動的に取得・再利用するために、特別のソフトウェアが開発された。このソフトウェアは、「ふげん」のプラントデータ上だけでなく、Fauske社から与えられた他の原子力プラントの画面でも実証された。新たなGUIは、MAAPコード自身の最低限の修正が必要になる。しかしながら、それらの修正はパラメータ通信のためだけで、MAAP自身の数値計算をじゃまするものではない。GUIは、モジュール型オブジェクト指向プログラミング技術を使用して開発され、「ふげん」のユーザーからの現在及び将来の要求に応える拡張と変更が比較的容易に行える他、MAAPコードの将来バージョンとも互換性と有する。MAAP-PICASSOは、HP UNIXワークステーション上でのみ、開発され現在稼働している。しかしながら、新しいPicasso-3のNT版が、1998年2月にハルデンプロジェクトから公開されるだろう。これは、MAAP-PICASSOのGUIの適用性と使いやすさをさらに高めることになろう。
秋江 拓志; 高野 秀機; 安濃田 良成; 室村 忠純
Proc. of Int. Conf. on Future Nuclear Systems (Global'97), 2, p.1136 - 1141, 1997/00
余剰のプルトニウムの処分のために、ジルコニア(ZrO)あるいはトリア(ThO)をベースとする岩石型酸化物燃料(ROX燃料)の研究を進めている。安全解析の結果からジルコニア型ROX(Zr-ROX)燃料炉心のドップラー反応度係数と出力ピーキングを改善する必要があることがわかったので、Zr-ROX燃料にUOとErOを添加し、さらにGdOの添加割合を減らした。その結果プルトニウム燃焼性能は多少落ちるものの、MOX燃料炉心よりははるかに良い。このようなROX燃料炉心の制御は、B濃縮BC制御棒によって十分行えることもわかった。
朝日 義郎; 若林 宏明*
Nuclear Technology, 72, p.24 - 33, 1986/00
被引用回数:3 パーセンタイル:40.89(Nuclear Science & Technology)原子力発電プラントの動特性解析コードTHYDE-Wを用いて、PIUS炉の事故時の挙動が解析されている。最初に、1つのPIUS炉のモデル化と定常設定とが記述されている。外乱がないとき、過渡解はこのようにして得られた初期解から逸脱しないことが確認されている。次に、ポンプコーストダウン,蒸気発生器給水トリップ,1次流量閉塞,ボロン希釈に対して過渡計算がなされている。それらは、PIUS炉の固有の安全性が制御棒スクラムなしに確保されていることを示している。しかし、プール水の1次系への浸入は、潜在的に熱衝撃が起るかも知れない。
阿部 清治; 西 誠*; 渡辺 憲夫; 井田 三男*; 野口 俊英*
Proc.2nd Int.Topical Meeting on Nuclear Power Plant Thermal Hydraulics and Operatiions, p.6 - 49, 1986/00
確率論的安全評価手法開発の一環として、炉心溶融事故の進展を解析する計算コード・システムTHALESを開発した。同コード・システムは、従来この分野で用いられて来たMARCHコードと異なり、PWRの一次冷却系やBWRの原子炉冷却系の流動を多数ノードで扱える。溶融ノードを次第に下方に移動させることができるメルトダウン・モデルを有する等の、多くの特徴を有している。同コード・システムを用い、これまでPBFの重大燃料損傷実験、PWRの圧力容器内・格納容器内事故進展に関する感度解析、BWRの発電所停電事故の解析等を行ってきた。本報では、THALESの全コードが完成したことを機に、同コード・システムの特徴と、これまでの解析の主要な結果及び結論についてまとめる。
阿部 清治; 西 誠*; 渡邉 憲夫; 工藤 和夫*
日本原子力学会誌, 27(11), p.1035 - 1046, 1985/00
被引用回数:2 パーセンタイル:37.51(Nuclear Science & Technology)軽水炉の全リスクに支配的影響を与える炉心溶融事故を対象として、熱水力計算コード・システムTHALESのPWR用第1次版を開発した。PWR用コード・システムは、一次系熱水力解析コードTHALES-P,炉心温度上昇・溶融落下解析コードTHALES-M,格納容器温度・圧力応答解析コードTHALES-CVと、汎用化を目指した幾つかのプログラム・ライブラリから成る。なお、炉心溶融事故の解析では、一次系内各部の水位を正しく計算しつつかつ計算速度が速いことが不可欠であり、このため新しい流動計算手法を開発してTHALES-Pコードに適用した。本報では、THALESコード・システムの概要と共に、各コードの計算モデル、計算例を紹介する。また、水位の重要性、炉心落下モデルの必要性について論ずる。
森崎 英俊; 横林 正雄
JAERI-M 84-200, 115 Pages, 1984/11
本報告書はPWRプラントシュミレータを用いて多重故障の過渡解析の結果についてまとめたものである。本シュミレータは出力822MWe3ループのPWRプラントを模擬したもので、冷態停止から定格出力状態までの広い運転範囲をカバーしている。本シュミレータには機器故障を模擬したマルファンクションが設っており、本報告書では、これらのマルファンクションを複数個組合せて異常過渡現象を発生させ、過去応答の特徴について検討を加えている。用いたマルファンクションは主に主冷却水の漏洩と充てん流量及び給水流量の喪失に関するものと制御系の故障に関するものである。解析結果は個別のマルファンクションを重ね合わせた現象が得られており、このことから複数のマルファンクションによる過渡応答を単一のマルファンクションによる結果を用いて分析し、マルファンクションの種類を推定することができることがわかった。
内藤 彰*; 村上 喜光*; 横林 正雄
JAERI-M 83-081, 96 Pages, 1983/05
本報告書はPWRプラントシミュレータを用いて事故解析を行った結果についてまとめたものである。本シミュレータは出力822MWe、3ループのPWRプラントを模擬したもので、冷態停止から燃焼末期の定格出力状態までの広い運転範囲をカバーするよう設計されている。本シミュレータには機器の故障を模擬したマルファンクションが備っている。今回はこのうち二次系に関する17項目および核計装系に関する4項目について実行した。これにはタービン、発電機トリップ、弁の故障、圧力および水位センサーの故障の他、核計装の線源領域、中間領域計測器、オーディオカウンターの故障が含まれている。これらのマルファンクションを加えたときのプラントの過渡応答は定性的には良好であることがわかった。また、主復水器、給水加熱器などの詳細な応答特性を得ることができた。
村上 喜光*; 内藤 彰*; 横林 正雄
JAERI-M 83-048, 120 Pages, 1983/03
本報告書はPWRプラントシミュレータを用いて事故解析を行った結果についてまとめたものである。本シミュレー夕は出力822MWe、3ループのPWRプラントを模擬したもので、冷態停止から燃焼末期の定格出力状態まで広い運転範囲を有している。本シミュレータには機器の故障を模擬したマルファンクションが備っており、今回はこのうち一次系に関する26項目を実行した。これらは一次冷却材ポンプの停止、加圧器の逃し弁、ヒータの故障、制御棒制御系の故障、圧力、温度、水位の計測器の故障が主体になっている。これらのマルファンクションを加えたときの主要パラメータの過渡応答、発信された警報の種類等を記録し検討を加えた。その結果、過渡現象は定性的には良好であることがわかり、短い過渡現象では取扱わない化学体積制御系や余熱除去系などの応答特性を得ることができた。
炉設計研究室
JAERI-M 7963, 163 Pages, 1978/12
トカマク型核融合実験炉用超電導トロイダルマグネットの安全性解析を行った。検討項目は事故の分類、FMEA及びFTA解析、コイル安定性とクエンチ時挙動の解析、マグネット異常の検出システムとコイル保護システムの設計、構造解析、破壊及び疲労の検討、地震応答解析などである。又、クライオスタットや冷凍系の事故の解析も行った。この安全性解析を通じてトロイダルマグネットの工学的課題を摘出することが本作業の目的である。
西尾 軍治; 木谷 進; 高田 準一
Journal of Nuclear Science and Technology, 14(1), p.12 - 21, 1977/01
被引用回数:4高速炉の仮想事故において格納容器内の雰囲気温度は、原子炉から噴出した金属Naの顕熱,Na火災に伴う燃焼熱,FPの崩壊熱により上昇し、格納容器の壁面で冷却される。分散したエアロゾルのうち大粒子は、雰囲気ガスの上昇流に逆って沈降する。微小粒子は、上昇流にのって舞い上り、格納容器壁面に沿って拡散沈着、熱泳動付着しその濃度を減衰させる。このようなエアロゾルの熱的挙動を実験的に解明し、格納容器内のエアロゾルの濃度減衰機構や火災による粒子の舞い上り現象などの因果関係を求めた。実験は、1mの実験容器の内部に煙突型及び平板型の二種類の熱源を設置し、その濃度減衰を発熱量に対して求めた。その結果、実験容器内の熱収支とエアロゾルの濃度減衰効果を考慮した近似式及びコード化された厳密解と実験値とを比較し、よい一致を得た。
平川 直弘
JAERI-M 5095, 110 Pages, 1973/02
高速炉の炉心溶融解体事故解析のために多領域を取扱う2次元コードMARSを作成しいくつかの問題に適用した。第2章においてJankusの方法、Nicholsonの方法、AX-1コード、Weak Explosionコードの従来用いられて来た方法を典型的な炉心、出力平担化炉心、高密度炉心に適用し、解析法相互間の比較を行ない、本コードに用いるペき近似法について検討する。第3章ではMARSコードの特色を述べ、これをフェルミ炉金属炉心中心部の溶融事故解析に適用する。次に解析法を実験と比較するためKIWI-TNT実験の解析を行ない、エネルギー放出量が実験値(8.810J)に対し約10%低い程度で評価出来ることを示す。第4章ではMARSコードを用いてフェルミ炉酸化物炉心の解析を行なう。ここでは炉心の溶融領域をパラメータとして比較を行なうと共に、初期出力、状態方程式等の影響等について検討する。
西村 聡*; 佐竹 正哲*; 西 義久*; 加治 芳行; 根本 義之
no journal, ,
2011年に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故以降、使用済燃料貯蔵施設(SFP)の事故時安全対策として、プール水位維持のための代替注水設備や燃料損傷緩和を目的としたスプレイ設備の設置が求められている。本研究では、代替注水設備による燃料冷却の最適化検討のため、重大事故解析コードMAAPを用い、SFPにおける冷却機能喪失と冷却水漏えいの重畳事象を想定した事故進展解析を実施して、代替注水冷却による被覆管破損回避条件を調べた。